2010年7月 のアーカイブ

頭の痛いゴミ処理問題

2010年7月20日 火曜日

 7月6日から8日まで広州市の議会に当たる「広州市人民代表大会常務委員会」の代表団一行7名が来福し、福岡市議会と交流しました。今回の交流テーマは“循環型経済の発展”。主に廃棄物処理について双方が現状と課題を話し合いました。 

 広州市はこれまで“埋立て”を中心にすべてのゴミを処理してきたそうで、分別収集と焼却処理をすすめることが今後の課題だそうです。常住人口が1000万人を超える広州ではゴミの発生量もハンパではなく、いくつのも埋立て場も既に満杯だとのこと。 その周辺は悪臭や汚水、メタンガスの発生などで大変なようすです。 

 広州市政府や人大常務委員会(議会に相当)では今、ゴミ減量と焼却処分に力を入れ始めており、昨年でしたか、広州市の周辺―番禺(ばんぐう)区に焼却場を建設する計画を発表したところ、周辺住民の猛反対にあって、計画を変更せざるを得なくなったと聞いていました。 

  このことが背景にあってか、今回の交流協議では広州側から「焼却場の場所はどのようにして決めているのですか?」「誰もいないところに建設して、後から住民が入ってくるのですか?」「反対は出ませんか?」等々、とても具体的で差し迫った質問がたくさん出ていました。 

 番禺区での問題は日本では「住民が権利を主張し始めた」という、ちょっと別の角度から注目されていましたが、環境衛生の行政担当者にとってはほとほと頭の痛い問題のようです。 

 「でも、その前に出来ることがあるのでは?」と私は通訳をしながら思いました。 

 皆さんは“「福岡方式」の埋立て場”ってご存知ですか?分厚いゴミの層に穴の空いた管を埋設し空気を通すことで、埋立て場の悪臭や汚水、メタンガスの発生などを大幅に改善する方法です。ローテク、ローコストで効果が大きいことから、日本国内の埋立て場の基本構造になっているそうで、近年はアジア太平洋諸国にも紹介され効果を上げているのだそうです。 

 広州市との間でも1995年に両市衛生局が“協力交流に関する覚書”をかわしてこの技術移転に努め、2000年には広州の埋立て場建設責任者が1ヶ月福岡に滞在しながら専門的な技術を学びました。その後…?きっと現場に応用されてそれなりの成果を上げていると信じましょう。 

 ただ、広州の大勢が焼却場建設に移っていることは確かなようです。もちろん分別収集して、再利用する物と焼却する物と、埋立て処分する物に分ける、これは是非とも必要なことです。でもすぐには実行できません。ゴミを分けて捨てるって、言うは安く…ですから。その準備を進めつつ、一方ですぐ出来ることから始めては? 

 ローコスト、ローテクの「福岡方式」で今ある悪評高い埋立て場を改善し、公害の発生をおさえながら、埋立て場の地面を安定させれば、その場所にいつか焼却場も建設できるのでは? 

 素人の私が考えるほど簡単なことではないかもしれません。ただ、ゴミの問題、環境の問題が広州にとって喫緊の課題になっていることは確かだし、それに「福岡方式」と私たちの経験がもっと役に立てれば、こんなに嬉しい事はないと思っています。 

 

2010年、今後予定されている交流は…

2010年7月15日 木曜日

8月1日       来福中のインターン生とアイランドシティ、志賀島へ交流バスハイク

8月16-27日   広州外国語学校サマースクールの学生15人と引率の先生5人が 福岡を中心に周辺都市を訪問

9月11日      広州市を拠点に中国各地でハンセン病回復者支援のボランティア活動を行っている、福岡県福智町出身の日高将博さん(25)の講演会を開催する予定

9月23日      福岡市女性翼の会が今募集中の新規会員とともに広州を訪れ、広州市婦女連合会と交流協定を結ぶ予定

11月       アジア競技大会広州大会に出場する九電工の桝見智子選手(跳躍)と福岡大学の田中千智選手(短距離)を応援するために、広州を訪問しようとの動きあり

インターンシップ生との交流バスハイク

2010年7月15日 木曜日

インターンシップ生との交流バスハイク 

 第3回インターンシップ交流に参加する広州の学生10人が、7月22日から8月3日までの予定で来福し、それぞれの職場に“出勤”して、日本の企業文化と福岡の市民生活を体験します。

 彼らの福岡生活に華を添え、また直接感想や印象を話してもらうなどの交流をする場になればとの想いから、一日バスハイクを企画しました。

 アイランドシティーに広州庭園があることを、皆さまご存知ですか?そして志賀島の金印公園に友好都市の調印をした当時の広州市長、後の国家主席楊尚昆さんの書を刻んだ石碑があることを?

 広州の学生達と一緒に、広州にまつわる場所をめぐる一日バスハイクに、あなたもお友達やご家族とご一緒に是非ご参加下さい。

   実施日      2010年8月1日(日)

   集合時間  午前10時

   集合場所  日本銀行福岡支店前(中央郵便局のとなり)

   行き先      アイランドシティ~志賀島金印公園~海の中道公園(昼食・自由行動)~16:00ころ日銀福   岡支店前で解散

   参加費      大人700円             子供300円

*    バスの席の都合上、先着30人で締切らせていただきます。

*    公園でお弁当をたべます。参加者は2人分くらいのお弁当と、地面に坐るためのシートがあればお持ち下さい。

ブログにチャレンジ!緊張しています

2010年7月10日 土曜日
ライチの画像

広州特産のライチ、おいしそうでしょう。

第2回ライチ狩りツァーを行いました。

  一行10人。初回の昨年に比べるとずっと小振りなグループでしたが、小さいグループならではの利点もあって、みんなが親しくなりました。

  今年は南沙区の又一園でライチ狩りをしました。                                                   ライチは実の多い年と少ない年ーなり年と不なり年があるそうで、幸い今年はなり年とのこと。このところずっと雨続きとかで、小一時間の道中、あまりの大降りに「今日ばかりはさすがの“晴れ女”の神通力も及ばないか」と覚悟していたのですが、外へ出るときは雨は降らず、ぬかるんで滑りやすい急な斜面に気をつけながら沢山収穫しました。

  この日の夜は日曜日にも拘わらず、広州市外事弁公室の王福春副主任や林処長がわざわざ歓迎宴を開いて下さいました。

     二日目。午前中は新都心である天河区の外事弁公室にお願いして、筍のようにニョキニョキ伸びているビルの上から開発の状況を説明してもらいましたが、残念ながら雨のため視界不良。11月に広州で開催される“アジア競技大会”に向けて、各施設の工事も急ピッチで進んでおり、完成間近な広州の新しいシンボルとなる610メートルのテレビ塔も、その美しい姿を私たちにはっきりと見せてはくれませんでした。

 午後は思い思いに自由行動をしました。地下鉄であちこち散策した人、思い出の地を再訪した人、昨年受入れて連絡を取り合っているインターンシップ生に再会した人…みんなとびきりの思い出を作りました。

 4日間の日程でしたが、1日目の夜に到着、4日目の朝出発で、広州で楽しめる時間は2日間だけ。でも楽しくも充実した2日間でした。

 また来年を楽しみに!