広州外国語学校が福岡で第1回サマーセミナーを開き、その日本語学習のカリキュラム編成と実施を福岡成蹊学園が請け負ったことがご縁となり、去る8月24日、両校が姉妹校関係を結びました。協定書に調印したのは学校法人福岡成蹊学園理事長・校長の岩本 仁さんと広州外国語学校校長の寧 彬先生です。福岡成蹊学園はわがライチ倶楽部の団体会員でもあり、またひとつ広州との民間交流のパイプが繋がったことが嬉しく、心からお慶び申し上げます。
広州外国語学校は広州市政府教育部に所属する市立学校で、もともと市内中心部にあったのを、広州市南沙区の広い敷地に移転・新築されました。英語教育を主とし、第二外国語にフランス語、ドイツ語、日本語など多くのコースがあるようです。今回は第1回サマースクール実施の地として、福岡を選んでくれました。保護者からは「なぜ福岡?」という意見も出たそうですが、「福岡は広州の最初の友好都市なんだから、当然ですよ」とのこと。
福岡成蹊学園は姉妹校として早速、“日本語の教師を派遣して下さい”という要望を受けたそうで、広く公募したいからとライチ倶楽部にも相談がありました。日本語の先生として暫く広州で働いてみたいという方がいらっしゃっいましたら、是非ライチクラブ事務局までご連絡下さい。
2010年8月26日 のアーカイブ
学校法人福岡成蹊学園と広州外国語学校が姉妹校提携
2010年8月26日 木曜日広州外国語学校 第1回サマースクール開催
2010年8月26日 木曜日8月14~27日、広州外語学校のサマースクールが福岡で開かれました。同校の委託を受け、日本に留学した人々の組織である広東留東同学会が福岡成蹊学園と連携してアレンジしたもので、参加した中学生は14人、校長・副校長と教師2人が同行し、志賀島の勝馬にある日本旅館で合宿しながら、昼間は馬出の福岡成蹊学園で合計30コマの授業を受けました。
学生達は英語を第一外国語、日本語を第二外国語として学ぶ人たちで、今回のサマースクールでは生け花や茶道等の日本文化にも触れました。また長崎や広島、別府への日帰りバスツァー等もあって、内容豊富な日程が組まれていました。 ただ、買い物以外に福岡という街にふれる機会がなさそうだったので、福岡広州ライチ倶楽部が主催して、楽しみながら福岡を理解してもらう “一日遊”を8月21日に実施しました。
コースは:臨海クリーンパーク~大明火鍋城(昼食)~ロボスクウェア~VSQ~福岡市博物館~福岡市防災センター。つまりお金のかからない市営の施設で、思い切り楽しみながら学んでもらおうという魂胆でした。
クリーンパークでは中学生から「周囲は市民の住居ですか?ゴミ焼却場の設置に反対はなかったのですか?」「ダイオキシンはどこへ行くんですか?」等々的を射た質問が出て感心させられました。リサイクルプラザでは古綿を紡いでの機織りに挑戦したり、安価に驚喜しながら縫いぐるみや帽子を買ったりしていました。
昼食は藤崎の大明火鍋城でとりました。勝馬の日本旅館でずっと日本食を食べていた彼らにとっては久々の中華料理とあって大好評でした。白飯を追加しての健啖ぶりに、成長盛りのパワーを感じました。食事の前に校長先生から感謝のスピーチがあり、学校のデザインを硝子の固まりに彫込んだ素敵な記念品をいただきました。
食事を急いで切り上げて、ロボスクウェアで13時から始まるロボットショーに駆けつけました。滑り込みセーフ!というタイミングでショーが始まり、一般の来場者に混じって、皆驚きのまなざしでロボット犬たちの演技を見つめていました。これは大人も楽しめます!
VSQ(ビデオ・ステーションQ)では簡単に会社の紹介があったあと、学生達に福岡の印象を尋ねられ、一人一人英語で「日本食は綺麗だけど量が少ない」とか「広州より環境がいい」など具体的な感想を述べました。また「中国の若者に福岡を好きになってもらうには、どんな番組を作ったらいいかアドバイスを下さい」という問いかけに対して、中学生達は「アニメをたくさん使う」「有名タレントを起用する」「福岡が舞台の愛情ドラマを作る」等々、活発な提案をしていました。
博物館では金印に最も興味を示していました。広州からも前漢時代の金印が発掘されていて比較できるからでしょうか。また遣唐船の模型や、日本で最初の自動車「アロー号」も注目を集めていました。
圧巻は何と言っても市民防災センターでした。消火器を使っての消火体験や、地震、台風の体験、火災現場から逃げる訓練などに大喜びで参加していました。先生方も学生たちに混じって大いに楽しんで下さいました。ライチ倶楽部から随行した4人にとっても、滅多に行くことのない施設の見学は新鮮に感じられたようです。
今日の“一日遊”を通して、彼らが忘れがたい福岡の思い出を作ったことを確信しています。そして、この思い出が小さな種となり“福岡ファン”造りの大きな木に育ってくれるよう、心から願っています。